大学の格を下げる学部・学科
「生き残り」を口にするようになった時点でその大学の命運は決まったものだ。換言すれば、「生き残り」のために「社会のニーズ」に従った「改革」などと言い出したら大学の大学たる存在理由を失ったも同然。
そもそも大学は何をするところか?言うまでもない、学問研究をするところだ。専門学校ではない。
たとえば、医学部出身者は結果的にほとんど医者になるが、医学部は医師養成の職業訓練所ではない。医学を研究するところだ。
そんな当たり前を見失ったら最早大学は大学ではなくなる。
また、「TOEIC○○点以上100%を目標」などと言い出してみたりする。それは悪くはないが「海国日本、○生皆泳」などよりもどうでもいいことなのではないだろうか。
しかし、それはまだましかもしれない。学問の体系もあやふやな分野の学部を作ってみたり、研究者の養成が全く出来ていない分野の学部を作ってみたり。最近の学部・大学の新設は皆この類だ。
日本では大学で学ぶ学生の大多数は20代の若者だ。大学とは、若者が希望を持って新たな時代を切りひらくために学ぶところであるべきなのではないだろうか。
今の大学は、その点でどうだろう。
「変化の激しい時代に旧態依然とした学部・学科編成でその使命に応えることは難しい。」と言へり(笑)
一見正論のように映る。しかし、新しい学部・学科を支える学問研究分野がそれに応えるだけの学問水準と研究者の養成ができているのか?答えは言うまでもない。
「際物」学部もおよそ似たり寄ったりだ。
ただ、学生の中には真摯で優秀なものもいる。彼らの努力によりそれなりの水準に引き上げられる時代が来るかもしれない。ただ、それには100年くらいかかるだろう。
